夢をみていた/丘白月
 
ツララの向こうに

丸い卵のような月がいる

ゆっくりと一滴

落ちて砕ける光

月の色と星の色

眠る花と涙の色

透明なくもりのない世界

最初に水素が生まれ

私はずっと眠ってた

酸素が出来るまでずっと

月のようなやわらかな

温かい氷の中で

私は万華鏡の中にいた

宇宙の季節が

ゆっくりと

まわっていた



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