お昼寝/丘白月
私はあなたが思うほど強くないのよ
いつもあなたの後を追いかけて
走って転んで背中にしがみついてた
好きだよって可愛いねって
笑いながら言ってくれて
抱きしめてくれた
雲の上でお昼寝してくるねって
そう言って階段を昇って
あなたは日差しの中に消えた
どこへ行けば階段があるの
とてもあまりにも高い所だから
ビルの屋上も山の頂上でも見えない
いつも何か急いで
私の前を歩いてた
時間が無かったのね
私は太陽のような愛を貰ったけど
いったいどれだけあなたを
愛していたかしら
小さな私はいま鳥になって飛ぶ
あの真っ白な巣に向かって逢いにいく
鳴き声が聞こえたら抱いてね
一緒にお昼寝しましょうね
戻る 編 削 Point(1)