折り紙/アラガイs
 
い。外側を人々は祈念碑として遺せという。それは財政的に困難だと為政者は理由を挙げ未来への構築に向けて物質社会の役割を果たそうと考える。いずれにせよ当事者は折り皺の暗闇に影を残す裏側と光りを支配しようとする表側と。雑踏にゆれる影。すべての責任は影を指す者の側にあると刻まれた言葉たちの慰霊を放棄するが碑そのものに対して何も反駁はしない。「街」廃炉に浮かび上がる言葉たちの祈りよ。落葉樹の枝は何処に放置される。いまも炉に焼かれる虚炎そのどちらにも空間は寄与はしない。折り紙の薄い溝の狭間に漂う当事者たちの暗闇。織り込まれた皺の影は宙を目指そうと飛び立ち未だ顧みられることはない。   街





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