星のかき氷/
丘白月
最後に見た海は
寒桜の隙間
白い泡が飛んで散る
追いかける花びら
ウミネコが咥えていく
水平線の空
雲を割り降りてくる
オレンジ水晶の柱
ピンの折れたオルゴール
星を一つ入れる
あふれる氷は千鳥足
砂金色の甘葛
海鳴りの器に桜の葉
シロップの空
甘い記憶が降ってくる
星のかき氷
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