201912第一週詩編/ただのみきや
らしてみる
おもちゃの車で遊ぶ子供のように
呼び戻すもの
過去にある未来を
未来にある過去を
琥珀の中に秘められた炎のゆらめきを
時間は輪ゴムに似て
伸びるが限界はある
切って一本のゴム紐にしても
長さも伸縮度合も変わらない
円は零(ゼロ)
始まってないから終わりもない無
無を一捻りすれば無限大
人間を虜にした魔性の概念
数え尽くせないものへの畏怖と憧憬
零(ゼロ)を断ち切って一
数え始めで数え終わる ただ在ることの証し
一匹のミミズに頭と尻がある
断ち切られたロザリオの果ての消失
想いを馳せる いつか帰らぬ鳥に
相反するもの
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