201912第一週詩編/ただのみきや
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終りのないものの終わりを決める
生きることは括り閉じることの繰り返し
言葉に置き換えられた
かたちのないものが夜うっすらと発光する
夏の夢の欠片が螢なら
抗うことを止めた仮初の詩体から
ゆらりとした無言のほのめかし
区切りの無いものに区切りをつける
巡り繰り返すものの法則を探しながら
生と死の尺に無限を掛る
すべて言葉に置き換えて
粗悪な複写を加速させる
見出されたものはすべて捏造されたもの
不死の蝶の虹色のエントロピーを
延々と見つめる露光時間
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淡いものが降り積もり
爛れた思路を慰める
冷やか
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