星のアルペジオ/ミナト 螢
 
何も持たずに追いかける時は
早く会いたいと歌う声がする

アルペジオのような心の中で

間隔を空けた星のマフラーが
ハートの耳を弾いて光るよ

一等星から始まるフレーズ
繰り返すのはいつも遠い記憶

君がいてまた返事をできるまで
僕たちの間を夜が急ぐ

澄み切る前のアルペジオの音が
裸足で歩くとバランスを崩し

間隔を空けた星のマフラーが
凍えるつま先をふるいにかけた

あぁ間に合ったここにあったのか

降りてきたひとつのピースだけで
ポケットが少し膨らむように

僕がいてもう全て完成した
これが愛なら誰も疑わない
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