誤算だらけのラブソング/こたきひろし
通行がほとんどだったし
ハッピーハッピーなんてなくてさ
でも
結婚は別会計だったな
そして
案の定
1つ屋根の下で男と女が
一対になれるまで
子供が産まれて
家族が形成されるまでには
苦労と辛酸の連続だったし
悩みと不信の集積だったな
だけど、三十年近くかかって後ろを振り返ると
今頃になってやっと自分は幸せだったのかなって
しみじみと感慨に浸れるようになったのさ
それって、数にたとえるなら
算数じゃないと思えなくて
けして解けない
数学にしか思えないんだよな
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