詩人達の夜とひとりの朝/服部 剛
 
月曜の夜 
オープンマイク「SPIRIT」に行った 

若い詩人達が輝いていた 
かれらをリードする主宰の詩人二人は 
言葉の夜の 
オープニングとエンディングで 
世を去った同世代の詩人に追悼の詩を読み 
瞳の奥には光の欠片(かけら)が滲んでいた 

静かな熱気を帯びてゆく
夜の朗読会に集う
黒い人影の後ろから少し離れて、僕は 
日々を歩み、闘い、自らを輝かせるかれらの 
血の通う言葉の物語を観ていた 

   * * * 

翌朝 ベッドから目覚めた僕は 
椅子に座り、考える 

昨夜フィールドの外から
詩人達の生の軌跡を観ていた
僕自身に問
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