幻想交響曲(ベルリオーズより)/日比津 開
 
ぜず
ついに恋人を殺してしまう
罪に問われ、断頭台へ
そこに向かう行進は
おどろおどろしく
処刑場は非難の群衆で
幾重にも囲まれる

断頭台の階段を上り
恋人の旋律が一瞬流れるが
すぐに運命の音が響き
若者は断頭台の露と消える

第5楽章 ワルピルギスの夜

魔女たちが集う夜に
若者はいる
その中に恋人の姿を発見するが、
彼女はもはや美しさを
とどめていない
恋人の旋律が流れるが
歪められ、ケタケタケタと
魔女たちの嘲笑に変わる
もはや若者は救いようもない

若者の夢と情熱は
ついに幻想の中に終わる 


戻る   Point(1)