幻想交響曲(ベルリオーズより)/日比津 開
第1楽章 夢と情熱
まだ本当の恋を知らない若者は
ときに言いようのない恐れ
不安にさいなまれる
恋人との出会いー
若者の夢と情熱が
恋人の旋律、動機を創り
その姿を次第にはっきりさせ
若者の胸を占める
夜の街、嵐の中を若者はさ迷い
恋人を忘れようとするが
旋律は激しさをますばかり
もはや疲れ果て眠るときしか
若者の平安は得られない
第2楽章 舞踏会
華やかなワルツ
舞踏会で若者は再び
恋人に出会う
しかし、彼女は
他の男の腕の中で踊り
若者には気付かない
『僕と踊って下さい!』
と言えない若者
踊りの輪に消えて行く
彼
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