金木犀と銀木犀の妖精/丘白月
 

雨上がりの公園で
月あかりを浴びて待つ
遠くへいった人を

あちらこちらの水たまりが
白く鏡のように木々を照らす
風が金木犀の香りをくれる

妖精が手をつないで飛んでいる
銀木犀の囁きがきこえる

金と銀の優しい香り
私の涙は香水になって
月に落ちていく


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