身辺雑記と、詩について思うこと/田中修子
なぜ私が現代詩というものにたいして拒否反応があったのだろうと考えるとき、長い間、私という小さな視座から見える世界が、ある意味ではとても単純な世界だったことに由来することに気づいた。
生きるか死ぬか。
殺すか殺されるか。
敵か味方か。
これはおもに白黒思考というもので、幼児期虐待を経た解離性障害の人に良く見られる思考である。
本当にそういった世界で私は長らく生きてきた。私が両親に言われてきたセリフを友人に打ち明けた時、そしてまた私がレイプ被害に遭っていた時、「よく犯罪を起こさなかったよね。同じ環境にいて殺人を起こしてしまった人っているよね」と言われたことがある。
彼らと私の違
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