点と線と君と/中原 那由多
向くたびに
舞い踊り、落ちていく
許してほしい、と
君には伝えた
そのつもり
隠しきれない一方通行
素直になれずに一刀両断
開けてしまったパンドラの箱
匿名希望の救世主が
言葉でモザイクをかけたのならば
十字架は
墓穴の前で砕け散る
点と点は線で結んだ
点の数は果てしなく
線の長さは途方も無い
さあ
きみを
ころしなさい
君は肉塊
つまらぬ塊
されど帰る場所がある
頭髪が焼ける匂いと
骨が乾く音を嗜む
週末夕刻ネオンの真下
雨粒達のプリズムと
お祭り騒ぎのドンチャララ
蝶々が舞ってびらびらと
ナメクジ触覚つくつくと
夜が見える
夜が見える
夜に君はなっていた
星が一つ無くなった
君はもういないのだ
その行方を知ってはいるけど
君はもう、いないのだ
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