したい訳/たちばなまこと
 
にゃーん、と発情期の猫のようになるときがある。
しかし性的つながりだけが好きなわけではない。

私は思春期の頃から惚れっぽい。
惚れられると惚れる。
本能だったり、思考する脳だったりが愛を渇望しているからかも知れない。
あたえられたいからあたえる、あたえて、その何倍もあたえられたい。いつも正直に欲ばりで、驚かれる程に、赤裸々な私を見せて、赤裸々をもらいたがる。
必要とされているという事実に私は酔ってしまうし、むしろ生き甲斐を感じる。
それはとても単純で、褒められれば図に乗るとか、おだてられれば意気込むとか、哀願されれば心底、心動くとか、そういうものだ。

愛を身体ごと感じたい。
[次のページ]
戻る   Point(3)