さみだれの祈り/立見春香
 

キスしたくなる唇
なにを我慢すれば幸せになれるのだろうか

瞳の奥に見える
私の顔が驚いている
いちばん喜んでいると思っていた
今なんだけど
思わず目をそらして
自分の心の中を覗き込み
その暗闇の冷たさに
慰めることもできずただ
ただただ抱きしめてほしかった

その声は
私の心の中で
私が呟いた言葉だったんだ


いつかまた幸せを語るなら
今日のこの瞬間をいつまでも忘れないで
いつか一緒にひとつになろうよ
たったひとつの叶えたい祈りの真実が
これにつきるロマンのさみだれというのなら






戻る   Point(5)