さみだれの祈り/立見春香
キスしたくなる唇
なにを我慢すれば幸せになれるのだろうか
瞳の奥に見える
私の顔が驚いている
いちばん喜んでいると思っていた
今なんだけど
思わず目をそらして
自分の心の中を覗き込み
その暗闇の冷たさに
慰めることもできずただ
ただただ抱きしめてほしかった
その声は
私の心の中で
私が呟いた言葉だったんだ
いつかまた幸せを語るなら
今日のこの瞬間をいつまでも忘れないで
いつか一緒にひとつになろうよ
たったひとつの叶えたい祈りの真実が
これにつきるロマンのさみだれというのなら
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