あたたかい人/立見春香
 

美しい青い炎が
かたくなな芯を燃やし、
ゆらめいている

その真心を対価に
夢というダイヤモンドを
ひとかけら削りとった
やり場のない鬱屈する気持ちを
そっとなぐさめようとするよ

この世界を
灯すよりも
心の闇を灯したい

そんなやさしい言葉を
そんなやさしい目をして

目で愛して、わたしを選んでください

風………
はいつまでも吹き続ける

風をみる
その丘にはいくつかの
哀しみの風車がゆっくりと回る


ありがとう………
こんなわたしを選んでくれて


ええ、ええ、
間違いないよ
そこには
あたたかい人も、いたんだよ?






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