過去からの旅人/
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きみは
忘れたのだろうか
一日一日と 過去は積み重なり
一日一日と きみは遠ざかった
もう何年になるだろう
約束したはずの
この公園に来てしまう
あのとき
ぼくのこころのなかは
きみだけだった
あれから
ぼくは多くの恋をして
今は幸せのはずなのに
なぜだろう
ふたりの未来を夢みていた
若いころを想い
こうしてきみの面影に
口づけるのは
今年もまた
来るはずのない きみを待ち
待ちぼうけの 日が暮れる
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