月と夜/st
 
り込む
 

わかったわかった


と月がみんなに


それじゃあ

ときどき風さんが雲さんでぼくを

隠すというのは どうかな


と妥協する


いつまでもつづく

月と夜と雲

そして風と星たちの会話を


公園のベンチで 眺めていた少年が

いつのまにか 

家路につき


しんしんとして 虫の音とともに


秋の夜は更けてゆく






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