無/
ミナト 螢
何もなかった
透明な関係性に
絵の具を混ぜて
色になりたかった
忘れるから
約束はしないという
約束だけ覚えて
どこへ行くつもりなの
連れて行ってとは言えなくて
縫い目が破裂しそうな
クッションの上で
無駄なことは
何ひとつないねと
笑って終える
人生がいいな
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