散歩/ミナト 螢
 
時間の中に
抜け道を作り
空っぽになりたくて
飛び出した

濁った瞳や
淀んだ思いが
自転車のように
回転するから
透明に等しく
輝いていく

手ぶらの私が
帰る場所まで
迷子になる位が
ちょうど良い
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