つかの間/◇レキ
詩っつうのは無意味なのかなぁ
(今日はいい詩、読んだんだ)
虚空を掴んだ握力は
そのまま真っ黒なレモンになって
僕は無力に口開けて
高濃度の滴る宇宙を頂く
なんつう痺れる感覚なんだ
もうびりびり僕は全裸になって
目から鱗がぼろぼろ落ちて
突然身体は腐っていって
全部境目無くなって
死んだみたいな 途方も無い快楽なんだ
詩っつうのは無意味なのかなぁ
ああ 腐りまくって たまらない
※
その人が言葉に宿るのは
言葉が疲れたりしない証拠じゃないか
何度でも踏み越えて
実感に根を張って
ほんの一瞬の感情の「本当」に身震いをし
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