あなたが好きです/狩心
生きているワニに戻って
ゲェゲェときゅうりを吐き出して
近くの川へノソノソと逃げて行った
充電を忘れていたわたしは
ピクリとも動かなくなり
そのままそこで
ただの鉄クズになった
わたしが意識を取り戻したのは
それから1年後の未来だった
電極を差し込まれ、何か喋ってみてと言われた、
「わたしの夫は？」
「え？ ん〜・・・もしかして、君が発見された時に抱き抱えていた、河童のミイラの事かい？ あの時、君の内部プログラムは、その河童との思い出を、再生している途中だったよ。。
本当に愛していたんだね。ひとりになってからも、ずっと。。」
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