Not the Soul / 魂は違う/若原光彦
 
ッとか、ゾワッとかです。なので全体としては、この身は冷えるがこの魂は違う、とかになります」。
 「《not the soul》が、そこだけ見ると《魂ではない》になる。全体を知ると《魂は違う》になる。《魂ではない》と《魂は違う》。すごく差が出る。言ってみるとわかるかな。リピートアフタミー。《魂ではない》」。「《魂は違う》」。
 「同じことのようで、とてつもない差が感じられる。今の感覚を憶えててね。忘れてもいいけど、なんだっけ忘れてるようなーって気づいたら、思い出せそうな何かに向かってみてね。この話をじゃないよ? 今の感覚をだよ」。先生は黒板から文字を消した。
 憶えておくべきこと。同じようで、
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