外苑前を歩いた日/番田 
 

僕がsと外苑前を歩いた土曜日
通りは肌寒い 春先で
人気のない暗がりの道で地図を頼りにした僕は
歩いていた ただ 美術展を見るために


アングラだった 映像作品などや そして
そこで 不思議なものを僕らは見たのだった
作品はアメリカのホラー映画のようであったり  
意味不明なダンスの映像作品だった


それらは伝統として 長く 
根付かれた作品には感じられなかったけれど 
過去のTV番組のパロディとしての付加価値が
歴史の浅い国には確かに与えられていたのだった


それから 作品を見終わると 僕らは
繁華街の方へと歩いた 
僕らはまだ肌寒い風の中で 
小さな店の灯りを見つめながら


戻る   Point(3)