車輪と彼岸花/
六崎杏介
轢ダンスー朱 架空するレースの白に
全ての妄執を流し込む A.B.C
ダイナモ!石炭の輝きに咲く華!
「黒馬を視たり」、裂かれた腹に覗く華!
車輪が影を轢断すれば朱が散る
百度でも!千度でも!シガーをお呉れ!
今や真っ赤に染まったレースが空を落としている
しかし夜になろうがこの華は
錯乱したバリトンに咲く華は!
私の煙草の先に顕れ私の眼を赤くするのだ!
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