エンドロール/Tsu-Yo
 
食器棚から一枚一枚皿が落ちていって
飛行機が飛び墜落し
その度に何かが壊れていく
少しずつ
地球は相変わらず
ワルツのリズムで回っているが
僕等はひどく音感が悪くて
嘘の有閑


銀河にはまだ余裕がある
宇宙の隅の惑星に
ポカンと空間が寝そべっていて
何よりも堅い僕がそこにはある
感情は信じていないが
感覚は信じている
誰かの感性の気まぐれで回る
完成しない映画のラストシーンで
迷子になることの虚しさが世界


ぐるぐると回り続けるエンドロール
例えば神様と戦争と悲しみの映画
摂氏八度のスクリーンに映る僕は
いつでもひどい大根役者で
何一つ嘆く暇を持たず
ただぐるぐると
最後一つの点となるまで








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