道沿いのコスモス/藤鈴呼
 
って来るんですよ
誘っても いないのにね
にゃあにゃあと絡み付く 猫のようですわ

ふわりふわりと流れる香りで
桜の木を連想する頃
ゆっくりと 霧が 晴れて行く

キリの無い 鉄砲水の隙間に
丸太を押しとどめて 橋を渡すみたいに
足は泥濘に 捉えられる寸前

サンダル履きでは キツイ階段
ふと香る彩りに揺られながら
硫黄色の 温泉を目指す

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