蔦/藤鈴呼
と 揺れる
大きくなった 瞳には
ねこやなぎよりも もっと ふわふわの存在や
とてつもなく 純白な気持ちも 知ってしまった
この世の全ては 年を重ねる毎に 広がって
この世の全ては 私の知る限りの全て、と言う感覚に
変換される
あの頃 楽しそうだった タンポポの花びら 一枚一枚にも
西洋タンポポなのか ガクがあるのか ガックリするのか
綿毛のままで 一生を終えるのか なんて風に
幾つもの 問題が 散乱して
かき集める内に 五線譜を 忘れてしまった
音符よりも 心地良い光に 包まれて
そう それはきっと オカリナのような 不思議な形
穴が 幾らかあって
穴が 幾らもあって
指では とおしか 塞げないのに
何て はしたない格好も 出来ないから
どうしても 大好きな和音に 辿りつけぬまま
道端の 犬の遠吠えを
聴くともなく 効いているように
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