花冠/藤鈴呼
 

花かんむりを作りながら微笑を称えていた少女時代に
戻りたくなりました

少なくとも「おかんむり」の多い世の中を泳ぐ大人よりは
平和に違いないかな?って

戻れるかな
戻れぬかな
戻りたいかな

隊列を組めば シロツメクサの葬列が始まる
恥を忍んで駆けよれば 空に雲
いくつもいくつもポカリと浮かぶ

アクエリアスの飲み過ぎはイケナイと教わったから
少しだけ塩分を溶かした夏特有の飴玉をしゃぶる

カーンとかキーンとか言う鉄球が
あちらとかこちらに浮かんでいて

ここは空じゃないから
軽そうな雲みたいな夢見心地では
生きられないのだけれど

例えば冷た
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