花冠/藤鈴呼
花かんむりを作りながら微笑を称えていた少女時代に
戻りたくなりました
少なくとも「おかんむり」の多い世の中を泳ぐ大人よりは
平和に違いないかな?って
戻れるかな
戻れぬかな
戻りたいかな
隊列を組めば シロツメクサの葬列が始まる
恥を忍んで駆けよれば 空に雲
いくつもいくつもポカリと浮かぶ
アクエリアスの飲み過ぎはイケナイと教わったから
少しだけ塩分を溶かした夏特有の飴玉をしゃぶる
カーンとかキーンとか言う鉄球が
あちらとかこちらに浮かんでいて
ここは空じゃないから
軽そうな雲みたいな夢見心地では
生きられないのだけれど
例えば冷た
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)