水引/梅昆布茶
 
結びつけること

束縛であろうとちいさなゆびきりであろうと
いつもばらばらになろうとしているものを
とどめようとするきもちがすきなのだ

水引って結んであるでしょ
封印でもありたんなる飾りだったりしてね

変わってゆくのがあたりまえの世界で
たいせつなものを保存しようとする
ひとの気持ちの
シンボルなのかもしれません

宇宙という空虚に
無数の銀河が生成し

生命の生きる環境がすごく稀で
それでも悩みながら生きている

とても素敵でかぎりなく不幸だが
きみとお茶を飲む時間はかならずあるのです

いいんだじっとしているよりも
くだらないことのなかに自分をさがしながら

誰が正当なのかもときどき無視しながら

最大に無意味かもしれない文明に
たちあおうと

それはたぶん僕が死ぬまでなのだが






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