パイプの先に/藤鈴呼
 

ニヒルな笑顔
ただ それだけが 似合うのです

若者たち
若者達の町
待ちくたびれた若者
その どれもから外された私達は中年
何てこと言うっちゅーねん、なんて言いながら
冷たい笑いを繰り返す

その唇に もはや赤い紅は刺さぬ
代わりにひび割れた氷ばかりが突き刺さる

あの 白い眼のように
いつか 芽になれたら良いな
例えばササユリみたいな

ウォッシュアウトしてみればいいよ
鮮やかさは荷倍増しでヨロシクね

そうしたら 桃色が浮き出るから
ちょっとだけ 得したような気分になるから
ねえ 試してみて

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