感情表現、が欠落していく。/
木築
見ている、
その目がすこしいとおしいんだ。
むなしい。
いとしい。
かなしい。
殺してしまったもの、
そういうもののひとつ、
わたしの目の前にあって、
びいだまのように透かして、
ちらちら輝くさまを見ている。
失ったものはそれだけでいとしいね。
わたしだけに見えるわたしのかけら。
そこにはあなたの意図や意思がないね。
「殺そう、と思った瞬間になにかが死んでいる」
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