オカキは茶菓子/藤鈴呼
は もうすぐそこ
そう思っている内に
通り過ぎて しまいそうで
芽吹きの葉を眺めると
派閥なんて 関係なくて
ただ そこに 太陽が笑いかけ
花が開いて行くのだと
思い知らされる風
頬を殴る 誰かの平手打ちよりも
柔らかく くすぐる
優しい風が好き
黄色の蒲公英を 眺めていると
そんな時代のことを
ゆっくりと 思い出すのです
宇宙と言う存在は
消して 届かないと思いがちだから
憧れるのね
乗れば頂上まで運んでくれる
ケーブルカーみたいに
四次元をも彩る
不思議な形のゴンドラが
存在したのなら
こんなにも 瞳を輝かせること
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