標本/ミナト 螢
 
骨の形まで覚える頃には
君と僕で深い関係になる

うなずいた顔で笑っているから
息を潜めた二人の体は
砂浜に打ち上げられたロケット

繋いだ掌に包んだ夢を
語り合ったのは生きてゆく為

朝はコーヒーを飲んで
昼はサンドイッチを食べる
同じリズムで暮らしていくうちに
呼吸が整う事もあるだろう

この腕の中で溺れてみせて
何万という愛のエキシビション

骨の形まで覚える頃には
僕等は手の付けられない生き物
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