ちり紙絡まる/藤鈴呼
 
のだと
その内に 鼻をかみたくなって来たのだが
目の前に花が沢山 咲き乱れていたから
笑いながら 君が言う
いっそ 鼻でも 噛んでみるかい?

味も分からないのに
毒があるかも知れないのに
そんな事には無頓着で
ただ綺麗だからと 突っ走る様子を見て
嗚呼 若いなと 呟いたんだ

君の向こうに絡まり続けるのは
ちり紙の亡霊なんじゃなく
レッキとした美しい女性なんだろう
そう思った瞬間
シャツの下にはみだしたフリルを眺め
ハテ 君は 女性が好きだったのかどうかと
更なる問題を 抱えこんでしまっていた

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