白もやの中で〜ファウスト/Terry
 
「女子高生みーんなやらしてあげる」
「バスケ部ってことは知ってたんだろ」
「でもMVPってことは」
「優勝するつもりだったんだろ」
「あのとき打たへんかったもんな」
「(MVPを)知らんかった証拠や」
「あんなのが最初にぶつかったんだぞ」
「移動して止まったんわざとやな」
「あいつ(達夫)吹っ飛んどったがいや」
「何回計算さしたと思ってるの」
 女教師が達夫を覗き込んで叫んだ。
「キャー。NBAの選手がー」
「医者にもなれん」
「全然技を出せんと終わったんだろ」
「その技全てがNBA級」
「それを巧く使い分けるんでしょ」
「実力の十パーセントも出せんうちに」
「よ
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