風街ろまん/梅昆布茶
 
風には色がない
想いにはかたちがない

自身のすべてを解ってもいないくせに
何かをひとに伝えようとこころみるも
手応えひとつ得られず

脱け殻となって
風化する前にもうちょっと
生きてみたいとおもう

正確なものは滅多にないが
でもそれが生命というありかたなのだと

時間には目盛などありはしない
すべての時計が刻むあゆみがそれなりの価値をもつ

それぞれの風の通り道を宇宙が通り過ぎてゆく
森の消失した曠野にムラの瓦解した街にも

いつもある傍に召集令状みたいな請求書

3LDKの二間が空いても家賃\45,000

Lineの向こう側風邪で寝込んでるら
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