金平糖/藤鈴呼
ゆっさ ゆっさと 揺れる竹
先に飾られた 幾つもの願い
海と陸とを繋ぐ 小路を抜けて
浪の花を そっと 眺めてる
かわいらしい こんぺいとう
あまい ちいさな つぶだから
犬歯で 噛み砕いたり
臼歯で 磨り潰したり しないようにって
注意を していたの
岸壁に 打ち寄せる
細かな形を 連想しながら
温かな部屋で 寛ぐ瞬間
ほんの少しの 罪悪感を 覚えます
それが 何に向けてで 有るのか
上手く 説明 出来るほど
想いは まとまって いないのだけれど
ちょっとした 瞬間に
ほろりと流れた涙を
冷たい 北風の所為にする
余裕くらいは あ
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