創作童話詩/水菜
僕は鏡を探す。部屋に鏡、あったかしら。
無かったので、下に降りて、洗面台まで行き豚になった僕を見た。
豚。豚だ。豚である。豚。僕は豚だったのか?まさか!
恐る恐る口を開けてみる。歯が無い!つるりとしている。ピンク色のヒダ。
あとはもう解かるだろ?僕は自室に逃げ込んだ。死にたい死にたい死にたい!
がらがらと、引出しを開ける。いくつもの錠剤が零れ落ちた。僕はそれらをいくつかつかむと勢いよく水で流し込む。
僕の頭がどうかしてしまったなんて考えたくない、いっそこのまま死んでしまったら!
豚
豚。
僕は自由だった。草原で。寒くても平気だった。仲間が居たから。
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