お餅、お持ち?おもち/水菜
は、昨夜や、今日の気持ちを、きちんと受け止めるだけで良い。面白がるなどもってのほかだ。君の行動は誤っているよ」
小さいおじさんの目が真剣味を帯びているのを見て、私は、ふっと嬉しくなった。そうだね。と、思う。
「小さいおじさん、有難う。それから、心配させて、ごめん。本当にちょっと、面白くなっちゃっただけなんだよ。でも、私の行動は良くないのだと思う。そこはちゃんと反省するよ。有難う」
小さいおじさんは、満足げににっこりとすると、保存食用に、残ったお餅を小さいおじさん専用のキッチンに持っていくために小さいおじさんの車に積み込み始めた。私が小さいおじさんの為に用意した、ラジコンカーだ。小さいおじさんは自分で改造して、自分でラジコンを操作しながらオートで運転して、小さいおじさんのねぐらへ帰っていく。
小さいおじさんの背中が、物憂げに見えなくなっていくのを、私は、やさしい気持ちでずっと見ていた。
お餅のこおばしい匂いが部屋をぽかぽかと温めている。
「小さいおじさんに言われちゃったら、面白がるのはやめないとね」
私は、ふふっと目元を和らげた。
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