素顔のクリスマス/番田 
 
恵比寿駅の出口
クリスマスの そんな 人混みの中で 
自分の苦しみの中で孤独死する道を選んだわけだが 
僕は どこへ行くのだろう


山手線ではどこか疲れた表情の
見た そこに 黒縁メガネの若者が乗っていた
会社は年末で忙しく 
不愉快な顔をした人の親が多かった 


僕自身の目は何も心中を察することもできないけれど
街は 毎年このイベントをやり過ごすのは大変だ
僕は適齢期もとうに過ぎていて 
一人で天屋へ僕は歩いた


何か一年の総決算のようなこの日
何か その 毎年のように敗北者のような顔をしていた僕で
僕といえば 非正規労働者で どこへ行くのかわからないれど
僕はそれでもかまわなかった



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