からっぽの空/梅昆布茶
 
たしかだとは言えないんだが風の音とも音楽ともつかない
遥か彼方より開いたドアからやってくるもの

空っぽのそらの高みに燃え尽きようとする太陽
響きが海岸に打ち寄せるところに遠くからやってくる僕の孤独が
沙漠のような部屋の床に転がっているさ

月日は読みかけのミステリーのように不可思議に費やされ
分解された僕が不規則な打音をたてて降り注いでいる

僕の人生がかつてどうだったか僕のこころがどうだったかを
忘れ去らせるようにあるいは何を選択してきたか未来に何を見ていたのかをも

もう何も失う物もないのだがすべての死滅したあるいは生命ある者達のうえを
時はヒューズのように燃え尽
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