猫だった頃/梅昆布茶
 
るのではないと思う
想いを喚起するのは感覚器官だ

猫の眼のように変わる

それが世界でありこころであり

瞬間をきちんとつなげて維持する力は
人によってちがうのだろう

こころは常に汚れてゆく
洗うことは難しいが

やさしく洗う流れがあるなら
それに従えばいい

それでも誰かを愛せるのなら
いつでも時間はやさしく
誰をも助けてくれる筈だろう

アベノ橋不思議商店街という古本コミックが好きだった
現実の大阪の阿倍野は再開発され
スカイタワーができたらしい

猫の眼のように変わる

それは素敵なことなのかもしれない

そういずれは広辞苑だって
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