藝術としての詩/天才詩人
くキュレーターとテーブルをはさんで向かい合った。男は、Aの家族が住むエリアの詳細な見取り図を指さしながら、夢のようなケーブルはまだ引かれていないがケーブルを支えるスチール製の支柱はすでに埋めこまれており、それは数年前その地区の大半が埃っぽい砂利道だったころ、一人のドイツ人アーティストが住民や子供たちのあいだで絵の展覧会を開催しようと計画した名残なのだと語った。展覧会 - exposici?n- というもうずいぶん長いあいだ聞いていなかった言葉を反芻しながら、俺は低く雲がたれこめるセメント造りの家々とAとの日々を思い出していた。
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