ドレッシング/梅昆布茶
 
僕の部屋は詩と光で満たされ
君という音楽が遠くから流れてくる

部屋干しのジーンズがぶら下がり
台所には洗い物が山積みなんだ

愛用のマックもコーヒーやスナック菓子の砕片で
薄汚れてはいるがときどき良い詩をたたいてくれる相棒

僕はいつも君との距離や世界との乖離を歌にする
音楽屋はたいがいが詩人だ

言葉に詰まると楽器を手にするそして
なにかを埋める為の歌を歌う訳さ

人生にドレッシングは必要だが
本来の素材の味わいを知らなければならない

孤独が宝石だということを世間は秘密にしている
過去の賢人だけが教えてくれる真実だ

洗濯物みたいに乾いてひからびてゆく愛なんてもう必要ないこと
いつも自分をジェネレーターみたいに廻したいものだ

でも真理につき合うのもちょっと疲れるわけだが
それでも君のポケットの片隅に僕の夢の欠片が忍び込んでいて

それが歌い始めることを
期待している訳なのだが



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