月満ちて/藤山 誠
 
ぬかるんだ草むらに
芋が一つ転がって
そこに獣が蹄をたてる

水を張った水田に
金色の稲穂
そこに人々は鎌を入れる

気付けばいつも
あぜ道を歩いている
今日もあぜ道を歩いて
あの家に帰るんだ
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