恋する地球を恋する/yo-yo
 

鋭く空を切りさいて飛び去る
あれから彼女の
空のてっぺんも欠けてしまったのです
虚しくて
思いは空へ空へと抜けていくのです
テッペンカケタカ
もういちど聞きたいのは
ほんとの空の声です

*

  ミルキーウェイ

ぼくはほとんど水だ
と彼は言いました
手の水をひろげ足の水をのばす
水は水として生きて
水として果てる
そのとき大気の端とつながり
水からいちばん遠い水と出会う
そこで彼は
はじめて彼女の水に触れました
彼女は言う
水から生まれ水を孕むわたし

軟らかくて丸い
始まりはいつも一滴のしずく
さらに大きなものを
ふたりは宇宙と呼びました




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