世界地図を見るまなこと、なにかしら○いもの/水町綜助
機内で眠れなかった僕は
時差ぼけにすっかりやられた頭で
そんなどうでもいい言葉の違いと、訂正と、それぞれの意味と、
最低と最悪の場合の、ノトーリアス・B.I.Gの勤務態度の変化を想像していた
窓の外には、オレンジの街灯に照らされた英字看板や、
ピンクや、ブラックライトみたいに鮮やかなブルーに光るネオンサインが、
ふるえる残像の色彩を、
引っ?き傷のように瞳の中に滲ませては後ろへ流れ去って行く
そんな光景をぼんやり眺めているうちに、車はバン・ウィック・エクスプレス ウェイに乗っかり、車を避けながらジグザグに飛ばし、イーストリバーの地下を潜り抜け、あっという間にマンハッタン島に入る
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