スベトラーナ春に酔鼠/アラガイs
 
はいふなり…

変貌する街並み
凡庸が繋ぎとめる日々
写し出す鏡は人々を驕りへと変えてゆく
孤独が孤独を誘い
蓼食らう虫の舌と味
毎日が密会ならばどんなに幸せだろう
外界と下界をつなぐ屋根の下
鎖のない牢獄
朦朧と煙草を燻らせば
嘘でも会話が恋しくなる

清みわたれば空駆ける鼠

下心あれば上心に
ほら穴から覗く狸の小さな眼
再会した女は我知らず
白狐の皮を貪り
煮えない棘を刺す
あのとき二度もすべったじゃん
…虚無虚無虚無だよ
老婆のカードは星座
いや、ただの暦(干支)だった
腹を見せれば何度も殺される
!五月蝿いね
ちょろちょろと動きまわる子供を指せば罵られ
昔話は要らないなら噛み合わない
私は尻尾を巻いて
居酒屋を走り出た 。









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